ベジタリアンになる理由を知っていますか?
肉、肉、肉、、、
糖質オフダイエットの流行もあって、お肉を食べる
風潮がさらに増してきました。
でも、個人的にはいかがなものかな、と思うのです。
もともと、牛は、牧草を食べて生きてきました。
ところが、人間がもっと早く、脂肪の多い人間好みの肉質に
しようと、トウモロコシなどの穀物を与えらるようになり
ました。
トウモロコシが与えられるのは、ただそれが最も安価な
カロリー源であるからなのです。
これは、牛に、牛の脳みそなどの粉末を共食いさせたこと
で起こった事件です。
現在でも、アメリカでは、血液と脂肪に関しては、
牛のものを牛に与えることが許可されており、
食肉処理場からリサイクルされた牛脂が与えられています。
それだけではなく、牛以外の動物性たんぱく質、例えば
フェザーミール(羽毛加工物)や養鶏場の廃棄物
(養鶏場の敷き藁、糞、飼料の廃棄物)、鶏、魚、豚の
死骸を粉にしたものも許可されており、実際に使用されています。
あるアメリカの牛の飼料工場の風景をご紹介しましょう。
~中略~
ここでは、3万7千頭の牛に1日3回与えられる飼料が
コンピューターで設計され配合される。
一日に450トンもの飼料がつくられ、毎日毎時、45トンの
トウモロコシを積んだトラクター&トレイラーが積み下ろし所に
やってくる。
運転手が車体の腹にある栓をあけると、中西部に源流がある
トウモロコシ河の源流のひとつが流れ出す。
こうして黄金色のトウモロコシが、シュート部から飼料工場の
奥深くへと流れ込むのだ。
工場の向こう側ではタンカートラックがバックし、サイロ状の
タンクにつけて何千リットルもの液体脂肪とタンパク補強材を
流し込む。
工場の倉庫には液体ビタミンと合成エストロゲンの大きな貯蔵
タンクがある。
そばのパレット(荷運び台)には、抗生物質ルメンシンとタイロシンの
20キロ入り袋が積み重ねられている。
これらがすべて、アルファルファヘイと粗飼料のサイレージとともに
機械で自動的に混合され、何台ものダンプカーに注がれる。
ダンプカーは一日三回、四方に分かれ、全長13キロの長さの飼槽を
満たしに行く。
引用:雑食動物のジレンマ マイケル・ポーラン
牧草を食べて育った牛が、殺体重に達するまで、4~5年かかります。
それが、今や膨大な量のトウモロコシとタンパク・脂肪サプリメント
新薬を与えることで、14か月~16か月にまで短縮されたのです。
体重を、わずか14か月で36kgから約500kgに増やされた牛たち。
肉そのものではなく、肉の質が問題
これを読んでお分かりいただけたとおり、
肉食そのものがいけないのではなく、今私たちが食べている牛肉の
「質」が問題なのです。
このように工業的に生産された肉を食べることで、
私たちのカラダに化学物質が蓄積していくのは明らかでしょう。
こういった化学物質を排出するために、私たちのカラダには
さらに負担がかかることになります。
肉と乳製品は「地球にとっての」最悪な食べ物
との論文が、学術誌「サイエンス」に公表されました。
これによると、人類が環境に与えるダメージを減らすうえで、
最も有効な行動の一つは肉類と乳製品の消費をやめること。
肉類と乳製品は人間の摂取カロリーの18%を占めていますが、
生産するために、なんと農地の83%を使っており、温室効果ガス
(二酸化炭素)の排出量の60%の原因となっています。
仮に肉類と乳製品の使用を全てやめれば、世界の75%
以上の農場が不要になります。
これにより米国や中国、EU、そしてオーストラリアを
合わせた面積を自然の環境に戻すことができるといいます。
牛肉1kgを作るために、10kgの穀物を必要とします。
牛肉で養える人数を1人とすると、穀物で養える人数は10人。
地球上では、すでに9億人以上の人が飢餓状態にあり、20億人が
栄養失調に苦しんでいます。
また、肉を含む食事は、ベジタリアンの食事に比べ、
5~10倍の水を消費します。
全人類がベジタリアンになることで、世界の食糧飢餓と
水不足の問題は解決できる、と言われているのです。
でも、おそらくあなたは言うでしょう。
「それでも肉が食べたい!」と。
おそらくそれは、野菜に昔ほど栄養がなくなっているから
ではないかな、と個人的に思うのです。
昔に比べ、野菜の栄養価は1/3ほどになっていますから、
昔と同じ量を食べても、カラダが満足しない。
そこで肉が食べたくなるのではないでしょうか。
良質な有機・自然栽培の野菜と、良質な油をたっぷり
取り、ご飯をしっかり食べる。
お肉は毎日ではなく、質のいいものを嗜好品として食べる。
それくらいがちょうどいいのではないかな、と
思うのです。
ちなみに私がインドにアーユルヴェーダをしに
2週間滞在した際は、完全にベジタリアン(ビーガン)でした。
その2週間は、肉が食べたい、とは全く思いませんでした。
ところが、帰りの飛行機で、鶏肉が出たので、一口食べると、
途端に身体が重くなりビックリ。
肉の質自体が悪かったせいか分かりませんが、
動物性たんぱく質は、カラダに負担をかけることを実感しました。
電気自動車を購入したり、エネルギー消費を抑える努力をしても、
肉類と乳製品の使用中止に比べればインパクトは低い。
しかも、野菜中心の食生活に変えることで、今よりも健康になれる。
自分の健康だけでなく、動物や地球の健康も考えていきたいですね。
参考:https://www.msn.com/ja-jp/news/world/地球にとって最悪な「人間の食べ物」-英研究者らが解明/ar-AAyx8R8?li=BBfTvMA&ocid=spartanntp#page=2
http://www.hopeforanimals.org/vegan-vegetarian/263/