牛乳を飲んで、お腹を下したことがありませんか?
小学生の頃に、学校で出された牛乳を飲んでお腹が緩くなった経験はありませんか?
大人になって気にならなくなってきた方も、必見、これにはちゃんと理由があったのです。
じつはこれ、「乳糖不耐症」によるものなのです。
元々小腸などの消化器系に不足していることで起こります。
ラクターゼの欠乏の割合は、
アフリカ黒人90%
タイ人90%
日本人85%
アラブ人78%
アメリカ白人8%
デンマーク人2%
と、日本人の85%以上がラクターゼという消化酵素を持っていないことが分かります。
ラクターゼが不足しているところに牛乳などの乳製品が届くと、それを分解することができず、分解できなかった乳糖を吸収することができません。
そのため、下痢などの症状を起こします。
日本人の8~9割は乳糖不耐症!
「牛乳を飲んでも下痢にならないから、私は乳糖不耐症ではない」
と思った人もいるかもしれません。
ところが、目立った症状がないだけで、日本人の8~9割は乳糖不耐症なのです。
乳糖不耐症という病名はついているものの、考えてみれば、
長い歴史の中で乳糖をエネルギーとして生きてきた欧米人に対して、
ここ50年ほどしか乳製品を摂取してこなかった日本人(アジア人)が乳糖不耐症なのは
当然なのかもしれません。
実は、海外では日本人に乳製品が合わないことはよく知られているのに、日本人自身が自覚していないといわれているのです。
なんだかちょっと恥ずかしいですね。
牛乳は飲まないほうが良い?
では、牛乳は飲まないほうがよいのでしょうか。
個人的には、結論は「はい」です。
また、牛乳を飲むと、腸の膜を守るために身体が粘液を分泌し、それにより、栄養の吸収が損なわれるため、
牛乳を飲めば飲むほど骨粗しょう症を引き起こしたり、
「牛乳を1日コップ3杯以上飲むと寿命が短くなる」
といった研究結果もあるくらいなのです。
でも、なぜなのでしょう?
それは、タンパク質を体内に取り入れることで、身体が尿を通じてカルシウム排出してしまうからなんです。
カルシウムをたくさん摂取しても、動物性タンパク質の摂取量が多いと酸・塩基平衡が酸性側に傾き、骨のカルシウムが溶け出して尿中に排泄されてしまうのです。
実際に、カルシウムおよび動物性タンパク質を多く取っている人ほど、骨折する可能性が高いことが認められています。
牛乳の質も問題
現在スーパーで並べられている牛乳は、ホルモン剤や抗生物質投与の問題や、
ホモジナイズといって、高温殺菌によりタンパク質が変異してしまっているものが多く、
発がん性などが指摘されています。
ちなみに、コーヒーショップで、カフェラテなどに使われる「ミルク」は、
牛乳以外にも、クリームなどが入っているので、純粋な牛乳ではありません。
というわけで、我が家には数年前から牛乳はありません。
パンも食べないので、必然的に牛乳を飲む機会もないので、全く気にならなくなりました。
「ココアが飲みたい!」
「クリームソースが作りたい!」
という時は、豆乳で代用します。
最近ではスーパーにも「有機豆乳」が置いてありますので、おすすめですよ。
(ただし豆乳は身体を冷やす作用が非常に強いので、使い過ぎには要注意です。)
おすすめはお味噌汁!
では、カルシウムは何からとったらいいの?
という声が聞こえてきそうですね。
大丈夫、牛乳からしか取れない栄養素というものはありません。
カルシウムは、ひじき、わかめや昆布などの海藻や大豆、小松菜からでも十分に摂取できます。
100gあたりのカルシウム含有量を比べてみましょう。
牛乳・・・110mg
ひじき・・・1400mg
また、ひじきには43.3gの食物繊維も含まれています。
牛乳は食物繊維が0のため、海藻を食べることで食物繊維も一緒に摂ることができて一石二鳥ですね。
骨を丈夫にしたいなら、運動をするのが一番。
近年骨が脆くなったのは運動不足が原因と言われているほど。
運動とホルモンの関係は、こちらの記事をおさらいしてみてください。
もし、腸内環境のためとせっせとヨーグルトを食べているのなら、お味噌汁に変えるのがおすすめ。
お味噌は植物性乳酸菌が豊富に含まれており、昔から食べられてきた日本人のための発酵食品で、日本人の身体にとても合っています。
お湯にお味噌を溶かすだけでも、十分に効果があります。
飲むヨーグルトならぬ、飲む味噌汁、なんてどうでしょう。
もし牛乳をどうしても飲みたい!という際には、
低温殺菌(パスチャライズ)のものがおすすめ。
牛乳の特性を知ったうえで、上手に付き合っていきましょう。
参考: http://www.eps1.comlink.ne.jp/~mayus/lifestyle2/milkcalcium2-3.html