食べものの陰と陽を知って、体調をコントロールしよう!
みなさんは、食べるものをどうやって選びますか?
「今日は身体が冷えているから、温かいものを食べよう」
では、温かいお蕎麦とうどん、どちらが身体を温めるでしょうか。
そういった疑問に答えてくれるのが、マクロビオティック。
陰陽の考え方を知って、普段の食生活に役立てましょう。
マクロビオティックって何?
そもそもマクロビオティックは、
櫻沢如一(さくらざわゆきかず)氏により、第二次世界大戦後に提唱された食事法です。
ハリウッドでは、マドンナやトム・クルーズが実践しています。
マクロビオティックでは、宇宙のあらゆるものごとが「陰」と「陽」という対になるエネルギーによって創造されていると説きます。
では早速、食材の陰陽を見ていきましょう。
【食材の陰陽】
(上に行けば行くほど陰性、下に行けばいくほど、陽性になります)
(陰性)
砂糖
酢
油
果物
水
きのこ
種実類
豆類
根菜
めんと粉もの
植物性タンパク質
海藻
米と雑穀 ←ここが中庸
乾物
みそ
しょうゆ
魚介類
肉類
卵
塩
(陽性)
食物を大きく分けると、
植物性食品は「陰性」、
動物性食品は「陽性」、
中間の「中庸」に穀物があります。
陰陽のちょうど中間に位置する穀物は、人間にとって必要な栄養素をバランスよくもつ最高の食品と言えます。
「極陰性」と「極陽性」のものは嗜好品とし、中庸に位置するものを食べることを、マクロビオティックは推奨しています。
穀物や野菜といった植物性食品を陰陽で分けると、
4月~9月に収穫するものは陰性、
10月~3月に収穫するものは陽性となります。
春・夏に摂れるものは食べる人の身体を冷やすため陰性、
秋・冬に摂れるものは食べる人の身体を温めるため陽性です。
とても理にかなっていますよね。
そのほか、味や水分量、色などで陰陽を分けます。
水分量の多いものより、少ないものの方が陽性、
味の薄いものより濃いものの方が陽性です。
では、米の陰陽表を見てみましょう。
【米と雑穀】
(陰)
ハト麦
麦
黒米
香り米
きび
玄米 ←ここが中庸
赤米
あわ
ひえ
たかきび
そば
(陽)
中庸に位置するのは玄米です。
マクロビオティックで玄米を勧めるのは、玄米が中庸に位置するからという理由もあるのです。
また、玄米は「完全食」と言われるように、
ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれており、
玄米に含まれる食物繊維やフチン酸には、食品添加物や農薬をはじめとした
化学物質や、腸内で発生した毒素や老廃物など不要な物質の排出を促す働きがあります。
ちなみに、麺の陰陽表は以下の通り。
(陰)
そうめん
うどん
パスタ
そば
(陽)
この表に照らし合わせてみると、うどんよりそばの方が陽性であることが分かりますね。
冒頭のクイズの答えは、そば。
身体を温めたい場合には、うどんよりそばが正解です。
こういったように、陰陽表を活用することで、自分の身体に合った食事を選ぶことができるのです。
真冬にバナナは正解?
例えば、真冬にバナナを食べたらどうなるでしょう。
ご存知の通り、バナナは熱帯性の果物ですね。
バナナが生息する地域は暑く、そこに住む人たちの身体を冷す食材であるため、陰性となります。
日本に住む私たちが寒い季節に食べると、余計に身体を冷やしてしまうのです。
こういった知識がなければ、ともすれば私たちの身体に逆効果のこともあります。
日本は温帯に属します。
果物を食べる際は、旬のもの、かつ温帯で長く食べられてきたものをメインにしましょう。
ひらがなや漢字で書かれている果物というと分かりやすいですね。
例えば、すいか、柿、梨、葡萄など・・。
パイナップル、キウイ、アボガド、マンゴー、野菜ではサツマイモは陰性が強く、身体を弛めて冷やします。
熱帯原産スパイスやナッツ、ココア、コーヒーなども陰性が強いため、食べ過ぎには注意しましょう。
理解しておきたい「身土不二」という概念
「身土不二」というのは、マクロビオティックの基本的な概念のひとつで、
私たちの身体は、住んでいる土地(国)ときっても切れない関係にあるということを表しています。
生きている土地と気候に合わせて食べなさい、ということです。
私も体調を崩していた時、カラダが冷えて冷えて仕方ないことがありました。
その時流行っていたのが、
「アサイー」と
「ココナッツジュース」で、
何も知らなかった私は、良かれとおもって、よく飲んでいたものです。
が、体調は悪化するばかり。
でもそれもそのはず。
どちらも熱帯性の食物ですから、身体を冷やすのは当然。
身体を温めようと思って、逆に冷やしてしまう食べ物を取っていた、ということになりますね。
私たちは自分が住む地域で摂れた旬のものを食べることで、体調を整えられるようにうまく出来ているのですね。