特に日本人にとって海藻類は重要な食材の一つ。
和食に必ずといっていいほど登場する、海藻。
お味噌汁のわかめや、お寿司の海苔もそうですよね。
今回は、海藻の秘められたパワーを見ていきましょう。
その起源は、私たち生命が35億年前に海の中で誕生したことに遡ります。
生命が陸に進出した4億年前まで海の中で繁栄していた海藻の仲間たちは、まさに生物の祖先。
日本人ほど多くの種類の海藻をさまざまな調理法で食べてきた民族は、ほかにいません。
日本人は、遅くとも8世紀にはノリを食べていたことが分かっています。
海藻の消化酵素を持つのは日本人ならでは。
なんと、欧米人は海藻の食物繊維を分解する酵素を持っていないのです。
まさに、日本人が、乳製品を分解する酵素を持っていないのと同じ。
日本人が海藻を食べ続ける過程で腸内に細菌が入り、
腸内にもともといた共生細菌がその遺伝子を取り入れて進化し、
海藻の消化酵素を作るようになった可能性が高いと考えられています。
私たちの腸内細菌は、その進化で何を食べてきたのかで決まっているのです。
日本人がここまで海藻を食べてきたのは、
四方を海に囲まれた国であったということもありますが、
日本の土壌にはカルシウムの含有が少ないため、
水だけでなく農産物にもカルシウム分が少なく、それを海藻類で補うという意味もあります。
毎日のりを一枚!
日常的に最も手軽に食べられる海藻はのり。
のりには、
骨や歯を丈夫にし、イライラを解消するカルシウム、
発育や増血に欠かせないタンパク質、
貧血を予防する鉄分やホルモンを正常に働かせる亜鉛などのミネラル、
抗酸化作用をもつビタミンC・E、カロテン、
その他ビタミンB群、カリウム、食物繊維が
たっぷり含まれています。
「焼きのり1枚は、卵1個分くらいの栄養がある」と言われているくらいなのです。
最近海藻を食べていますか?
気軽に海藻を取り入れる方法として、おにぎりにのりを巻いてみる、お味噌汁にわかめを入れてみるなど。
貧血気味の人には特にひじきがオススメです。
海藻のいいところは、乾物で日持ちがするというところ。
まとめてストックしておけばいざというときに使えます。
おすすめは、味噌玉。
サランラップに、お味噌と粉末だし、乾燥わかめなどのお好きな具を包んでオフィスに持っていけば、お湯を注いで、ランチタイムにお味噌汁が飲めちゃいます。
発酵食品と海藻のダブルパワーでお腹すっきり。寒い時期は身も心も温まります。
毎日の食生活に、気軽に海藻を取り入れてみてはいかがでしょうか?