EAT CLEAN

今日から始まる新しい自分。食べ方が変われば、人生が変わる!

日本はオリンピック選手に食材を供給できない?

 

 f:id:myconsulting:20180709121917p:plain

東京五輪で日本の食材使えない?! GAP問題とは何か

オリンピックの選手が開催国の食材を使った料理を食べられない――そんなわけのわからない事態に陥る心配が広がっている。

2020年東京五輪パラリンピックで選手村などの食材について、農業生産工程管理(GAP)という認証を取得した農家の産品しか認められないのに、国内農家の認証取得が1%程度にとどまるのだ。

政府は認証取得を促進するための施策を検討するが、本番に間に合うのだろうか。

引用元:https://www.j-cast.com/2017/04/16295244.html?p=all

 

 

GAP(ギャップ)って何?

 

農作物に、基準があるのをご存知ですか?

 

その基準のひとつが、GAP(ギャップ)。

GAPは、Good Agricaltual Practiceの略で、

生産者が栽培から出荷までに守るべきルールのことです。

 

GAPは、もともと1990年代にヨーロッパ(ドイツ)で誕生しました。


当時、大手スーパーマーケットは、農家に対して農薬の使用基準などを

含め農産物の生産における安全管理について細かく管理していました。

 

世界中の生産者に自分たちの農産物の安全管理要求を伝え、

そのとおりに作られているかどうかを確認するため、

大変な労力と費用がかかりました。

 

また、農家にとっても、出荷先によって基準がバラバラであったり、

それぞれに対応方法を変えるため、非常に負担の多い作業でした。

 

そこで生まれたのがGLOBALG.A.P.(グローバルGAP)

(当時はEUREPGAP)だったのです。

 

 

 

オリンピックの選手村に提供できるのは、GAP認証取得済みのものだけ

f:id:myconsulting:20180709133808j:plain

 

東京大会の組織委員会は2017年3月24日、食材の安全確保などの

調達要件を決めました。

 

この中で、選手村に野菜などを提供する場合、GAPなど第三者の認証を

取得しなければならない、と決められました。

 

つまり、GAPを取得していないと、選手村では使用できない、

ということになります。

 

五輪では約1か月の大会期間中に約1500万食が提供されるんだとか。

 

1500万食という膨大な量の食事を提供することが

できるのか、が問題になっています。

 

 

GAPには、2種類あります。

GLOBALG.A.P.

ドイツのFoodPLUSGmbHが策定したGAP。

国際認証として世界で最も普及しています。


ASIAGAPおよびJGAP

一般財団法人日本GAP協会が策定した日本発のGAP認証。

平成29年8月より認証を開始した新しい制度。

 

 

五輪組織委員会は、一部自治体の独自の認証も含め、

GLOBALG.A.P.、ASIAGAPおよびJGAPのどちらも

食材の安全の証明として認めています。

 

 

取得率は1%未満

 

問題はGAP認証取得農家が絶対的に少ないこと。

現時点でグローバルGAPの認証を取得した農家は約400、

JGAPは4000程度と、合わせても農家全体の1%に満たないのです。

 

ロンドン五輪では、大会の2年前に

「レッドトラクター認証」(GAP英国版)を8割が取得していたことと

比べるといかに日本が出遅れているかが分かりますね。

 

大丈夫か、日本。

 

 

問題は費用

 

グローバルGAPの場合、最初に認証を取得するために

数十万円必要なほか、農場の規模によって年間10万~40万円の

維持費用がかかります。

 

また、認証を得るために必要な倉庫への鍵の取り付けといった

費用も必要です。

 

国も補正予算を組んではいますが、

国内で販売している分には認証なしでも支障がないため、

農家の認証取得意欲はなかなか高まりません。

 

しかし、現在、農林水産省がGLOBALG.A.P.認証の取得の

ために必要な取組を支援として、補助金を交付しています。

 

国際認証取得拡大緊急支援事業(有機JAS認証等取得等支援事業)(平成29年度補正)の追加公募
(平成30年7月26日(木曜日)まで)

農産物の輸出拡大に向け、農業者等によるGLOBALG.A.P.認証の取得のために必要な取組を支援します。
(本事業には、有機JAS認証の取得のために必要な取組の支援も含まれています。)

公募期間

平成30年6月6日(水曜日)~7月26日(木曜日)午後5時

 

詳細はこちら→http://www.maff.go.jp/j/seisan/gizyutu/gap/yosan.html

 

 

この事業は、生産した農作物または加工品を海外に輸出することが

前提で、日本の農作物の国際競争力を高めることが目的なようですね。

 

この機会に、日本の食事が「美味しい」だけではなく、

「安全・安心」と世界に認識されると、いいな、と思います。

 

また、これをきっかけに、消費者が農業や畜産にもっと関心を

もってくれたらいいな。

 

日本には素晴らしい技術がたくさんあります。

新しい農業技術だって、日々開発されています。

 

この局面だって、創意工夫しだいで乗り切れると思うのです。

 

安全・安心な食材を使用するためには、農業のことも知らないと、、、

ということで、私も来月GAPの研修に行ってきます!

 

 

また報告しますね。